不動産投資の初心者は何から始めるべき?基礎知識と失敗しないためのポイントを解説

2024/08/29 14:26公開

不動産投資の初心者は何から始めるべき?基礎知識と失敗しないためのポイントを解説

「不動産投資の初心者だけど、まずは何からすべきなのかわからない」

「不動産投資で失敗したくないので、安全な投資方法が知りたい」

不動産投資の初心者は、投資を始める前に以下の4つのポイントを押さえることから始めましょう。

  1. 不動産投資の基礎知識を学ぶ
  2. 不動産投資の行程を知る
  3. 初心者におすすめの物件タイプを知る
  4. 不動産投資で失敗しないためのポイントを押さえる

この記事では、不動産投資の初心者のための基礎知識と失敗しないための方法をご紹介します。

不動産投資を検討している方は、ぜひご参考ください。

不動産投資を始める際に必要な基礎知識を紹介!投資方法と必要な元手を解説

不動産投資を始める前の基礎知識として、投資方法と必要になる元手について説明します。

不動産には様々なタイプがあり、大きく分けると以下の3つに区分されます。

  • 一棟投資
  • 区分投資
  • 戸建て投資

これら3つは初期投資に必要な元手やメリットが異なるため、投資する物件の立地や価格よりも先に、それぞれの投資方法のメリットとリスクを学びましょう。

不動産投資は一棟・区分・戸建て投資に分類される

不動産投資には、大きく分けて「一棟投資」「区分投資」「戸建て投資」の3つの方法があります。

それぞれの特徴やメリットとリスクをまとめると、以下になります。

投資方法概要メリットリスク
一棟投資マンションやアパートを一棟すべて購入する投資方法リスク分散が可能
満室の場合得られる収入が大きい
初期費用が高額
区分投資マンションやアパートの一室のみを購入する投資方法少額で投資が可能 一室だけなので管理も容易入居者が見つからないと収入がない
戸建て投資一軒家を購入する投資方法中古物件は少額投資が可能 土地も自己資産になる不動産投資のローン審査に通過しにくい  

リスク分散ができるが初期費用が最も高い一棟投資、少額から開始できるが入居者が見つからなければ収入が0の区分、戸建て投資と、それぞれが一長一短です。

自身の資金状況や目指すリターンに応じて、適していると思った物件の投資を行いましょう。

不動産投資に必要な元手は物件価格の3割+初期費用

不動産投資を始める際には、物件価格の3割程度の頭金と、登記費用や仲介手数料といった初期費用が必要です。

3割程度の頭金は、不動産投資の融資額の審査を通過するために必要になる大まかな金額です。

不動産投資で融資を受けるためには審査があり、以下の内容が審査されます。

  • 年齢
  • 勤務先
  • 勤続年数
  • 年収
  • 保有資産
  • 金融事故歴

これに加え、投資先の不動産的価値を比較し、融資の可否が決定されます。

審査に際し、多めに頭金を用意しておくことで、十分な資金力や蓄えがあることをアピールでき、審査が通りやすくなるのです。

例えば、1000万円の物件の不動産投資の融資を受けるのであれば、頭金は300万円以上を用意しましょう。

不動産投資にかかる初期費用ですが、主に以下のものが当てはまります。

  • 仲介手数料
  • 登記費用
  • 印紙代

他にも融資を受ける際に支払う手数料や不動産取得税、固定資産税といった税金も発生するため、初期費用は人によって若干変化します。

不動産投資は「相談」「審査」「購入」の3行程で始める

初めて不動産投資を行う場合、以下の3行程を行います。

  • 不動産会社に相談し、物件を紹介してもらう
  • 融資を受けるための審査を行う
  • 必要な書類を揃えて購入する。

特に、最初に行う相談で選ぶ物件は不動産投資の成否を決める重要なポイントです。

ここでは、不動産投資における「相談」「審査」「購入」の3つのポイントについてご説明します。

不動産会社に相談して希望の物件を紹介してもらう

不動産投資を始める場合、不動産会社に相談し、物件を紹介してもらうことから始まります。

まずは信頼できる不動産会社に相談し、希望するエリアや物件タイプを伝えます。

不動産会社からの提案を元に、自身の目標に合った物件を選びましょう。

不動産会社に相談する場合、注意しなければならないポイントは以下のとおりです。

相談のポイント内容
希望条件の整理エリアや物件タイプ、予算などを事前にまとめて、明確に希望を伝えること
不動産会社の選択実績や評判を事前に調べ、相談時にこちらの質問にわかりやすく答えてくれるかを確認

不動産会社の仲介がなければ融資の審査を受けることができないため、元手が少ない場合は不動産会社に仲介料を支払ってでも物件を紹介してもらったほうが最終的な利益は多くなります。

格安の競売物件について

物件の中には「競売物件」と呼ばれるものがあり、相場よりも大幅に安い価格で物件が購入できます。

しかし、内覧ができない、融資が受けられないなど様々なリスクが有るため、初心者にはあまりおすすめできません。

興味がある場合、十分な知識を身に着け、競売物件に詳しい業者に相談してから検討することをおすすめします。

融資を受けるためにローン審査を受ける

物件が決まったら、融資を受けるために金融機関のローン審査を受けます。

融資を受ける際の審査は自己資金の割合や収入状況が重点的に見られます。

自己資金は審査通過に影響し保有資金が高ければその分融資額も増えると考えてよいでしょう。

そして、保有している自己資金の証明になるものとして、収入証明となるものが必要です。

収入照明は、安定して収入を得ているかどうかの確認になります。

収入証明として準備するものの一例として、以下のものが挙げられます。

  • 給与明細
  • 確定申告書
  • 過去の借り入れ状況
  • クレジットヒストリー

他にも、上述したように投資したい物件購入の頭金として、物件価格の3割ほど用意しておけば審査は通過しやすくなります。

必要書類を揃えて物件の購入契約を行う

物件も決まり、ローン審査が無事に通過した後は、物件の購入契約を進めます。

この段階では、契約書類の内容を細かく確認し、理解しておくことが重要です。

契約書には、物件の引き渡し条件や手付金の金額、違約金の規定などが記載されています。

特に、特約事項は慎重にチェックし、自身に不利な条件が含まれていないか確認しましょう。

また、必要書類を揃えておくことで、スムーズに手続きを進めることができます。

物件購入で必要な書類と入手方法は、以下になります。

書類入手方法
購入申込書不動産会社側で用意するので準備不要
本人確認書類免許やパスポートを用意
住民票引き渡し時に必要。区役所で発行
印鑑証明書引き渡し時に必要。区役所で発行

初めての不動産投資!初心者におすすめの物件タイプ

不動産投資の初心者におすすめの物件は、以下の三タイプです。

  • 都心部の築古物件
  • 区分マンション
  • 地方物件

これら3つはローコストで購入できる物件であり、リターンは少ないですがリスクも少なく、不動産投資の導入として適した物件です。

ここでは、この3タイプのメリットと、購入時のポイントについて説明します。

都心部の築古物件は安価で需要が見込める

都心部の築古物件は、安価であるのにも関わらず需要が高いので初心者向けの投資物件です。

都心部の築古物件のメリットをまとめると、以下のとおりです。

  • 築古のため新築よりも価格が安い
  • 都心部のため需要が高く、空き部屋になるリスクを抑えやすい
  • リノベーションを施すことで物件価値を高めて収入を増やせる

ただし、築年数が古いため、建物の状態や管理状況をしっかりと確認する必要があります。

周辺の物件の設備や状態、家賃相場と比較し、無理のない家賃設定を行いましょう。

購入前のアドバイス

建物の耐久性や修繕履歴、周辺環境の将来性などを十分に調査し、投資リスクを最小限に抑えることが重要です。

区分マンションは少額の元手ではじめられる

区分マンションは元手が少なく管理も楽なため、初心者向けの不動産投資の中でも特にローリスク・ローリターンの投資方法といえます。

区分マンションのメリットは、以下のとおりです。

  • マンションの一室を購入するため、初期投資額が比較的低い
  • 管理組合が物件全体の維持管理を行ってくれる
  • 都市部の区分マンションは需要が高いので空き室リスクが少ない

一方で、収入も少ないので利回りが低く、物件の劣化によって収益も少なくなる可能性があるので、区分マンションだけの投資ではメリットに繋がりにくいケースがあります。

購入前のアドバイス

空き室リスクを無くすために都心の好立地、価格低下のリスクを減らすために築古のマンションを探しましょう。

ただし、築50年以上の物件は管理状態を確認し、きちんと管理できているかどうかを確認してからの購入をおすすめします。

地方物件は入念な下調べで成功しやすくなる

地方物件への投資は、低価格で手に入ることが魅力ですが、慎重な調査が求められます。

地方物件のメリットは、以下のとおりです。

  • 都市部と比べて格安で購入しやすい
  • 購入価格が低い分利回りが高い
  • 競合物件が少ないので競争率が低い

安く購入し、競争率が高い場合は若干割高で家賃設定をしても集客が見込めるのが地方物件の魅力ですが、需要が低いのがリスクになります。

需要が高ければ空き室のリスクが高くなるため、安く購入しても収入がないという結果にもなるので、初心者の不動産投資ではハイリスク・ハイリターンです。

購入前のアドバイス

成功するためには、地方特有のリスクを理解し、入念な下調べを行うことが欠かせません。

事前に物件周辺の人口動態や経済状況、インフラ整備の計画などをしっかりと調査することが重要です。

また、地元の不動産会社や管理会社との連携が不可欠で、地元の市場に精通したパートナーを見つけることで、物件の管理や入居者募集がスムーズに進むでしょう。

不動産投資で初心者が失敗しないための3つの方法

不動産投資で初心者が失敗しない3つの方法は、以下のとおりです。

  • 不動産投資を勉強する
  • 少額の不動産投資から始める
  • 信頼できる不動産業者を探す

不動産投資の勉強をしてリスク管理の方法を知る

不動産投資で失敗しないためには、不動産投資の勉強をしてリスク管理の方法を学ぶのが必要不可欠です。

不動産投資は、知識と経験が成功を左右する大きな要因です。

不動産の基本的な概念から市場の動向、法律や税制に至るまで、幅広い知識が求められます。

不動産投資の勉強方法は、大きく分けると次の2つです。

メリットリスク
独学・安価で学べる
・勉強時間が自由なので忙しくても合間を縫って学べる
・専門家に学ぶより習得スピードが遅い
専門家から学ぶ・独学よりも効率的に学べる
・おすすめの物件を教えてもらえる
・講師によって相性がある

近年では無料セミナーをオンラインで受講できることもあり、不動産投資を学ぶ環境は、昔よりも整っています。

また、講師から学ぶ以外にも、実際に投資を行っている先輩投資家の意見を聞くことも有益です。

知り合いに不動産投資経験者がいれば、相談してみましょう。

築古や地方物件など少額の不動産投資から始める

不動産投資は、勉強以外にも実際に投資を行い、経験を積むことも大事です。

学んだことを実際に活かすだけではなく、実際に投資して得た経験は、勉強では得られません。

初心者が不動産投資で失敗を避けるための一つの方法は、少額の投資からスタートすることです。

まずは少額の投資で経験を積み、徐々に投資規模を拡大することで、リスクを抑えながら不動産投資に慣れていくことができます。

このステップバイステップのアプローチは、資金を守りながら成功への道を切り開く効果的な方法です。

信頼できる不動産会社を探して購入前に相談をする

不動産投資の成功には、信頼できる不動産会社の存在が欠かせません。

不動産会社は、物件選びから購入手続き、さらにはその後の管理までサポートしてくれる重要なパートナーです。

初めての投資では、経験豊富で実績のある不動産会社を選ぶことが重要です。

プロの不動産会社の専門知識を活用し、物件の選定やリスク評価を行いましょう。

不動産会社の選び方としては、口コミや評判を参考にするほか、実際に話を聞いて信頼できると感じるかどうかがポイントです。

まとめ

この記事では不動産初心者向けの基礎知識の紹介のほか、初心者におすすめの物件タイプやリスクを減らすための方法を紹介しました。

不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンの投資方法であり、リターンを得るためには長期の運用が必要です。

そのため、正しい基礎知識を身に着け10年後、20年後のビジョンをイメージする必要があります。

このビジョンを明確にするのが不動産投資に対する知識や経験であり、不動産投資の初心者の場合はリスクの低い物件で不動産投資を学び、経験を積むのがおすすめです。

不動産投資で失敗しないためにも、まずは基礎を学び、足場を固めることから始めましょう。