2025/01/20 16:50競売物件 虎渓山 令和6年(ケ)第13号
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2024年12月19日に岐阜地方裁判所多治見支部で競売の開札が行われました。
本物件に当社も転売物件として入札しており、無事、最高価買受申出人として落札できました。
買受可能価格 9,968,000円。木造ソーラーパネル葺2階建。建物面積は126.75㎡。大手ハウスメーカーの一条工務店によるオール電化の注文住宅で築7年と築浅物件で入札時点では占有者なしの空き家状態。土地は12,938㎡の一部で276.41㎡とゆったりとした面積で一見世間相場からは相当安い価格設定です。
なぜなら理由は土地の権利が普通借地。つまり土地は所有権ではく、借地権付き建物であるからです。借地権物件は土地賃貸借契約が継続できるのか?滞納はあるのか?保証金の扱いはどうなるのか等、重要な確認事項があり競売不動産のプロ向きであると言えます。
また大手の競売による買取転売専門業者も入札を見送ることが想定されますので競落のチャンスがあります。
借地権付中古住宅の場合、住宅ローンも所有権物件と比較して制限される可能性が高いという点でも慎重に入札を検討すべきです。このような借地権絡みの案件は不動産競売流通協会に登録されている不動産会社に入札代行を依頼することを強くお勧めします。
今回の物件は多治見市虎渓山町という場所に位置しています。虎渓山という名前の由来は、禅僧の夢窓国師(むそうこくし)がこの地を訪れた際に、中国の廬山にある虎渓の風景に似ていると感じたことから来ています。このため、「虎渓山」という名前が付けられました。夢窓国師は鎌倉時代の著名な禅僧であり、西暦1314年、この地に臨済宗南禅寺派の寺院として、虎渓山永保寺(こけいざんえいほうじ)を建立しました。現在、永保寺の観音堂や開山堂は国宝に指定されており、多治見市を代表する名勝として多くの観光客が訪れています。
そのような歴史と時代の趣を感じさせる虎渓山。岐阜県内に存在する国宝の木造建築物の三カ所うち二つが存在する永保寺から900mに位置する本物件。更に土地所有はその永保寺。通常、お寺の底地である普通借地は基本的に実質永久的な借地と言えます。年間約65,000円の借地料は土地の固定資産税とほぼ同水準。居住する上では所有権の物件と比較しても特にデメリットも感じられず、売り出しを開始後は反響が見込まれます。今後の進行はまた本ブログにて紹介していきますのでお楽しみに。